ニューマチックケーソンとは、フランス語で下記の意味です。
Pneumatic caisson (「空気の」+「函」(潜函))
コップを逆さにして内部の空気が逃げないようにしながら水中に押し込んだ状態と同じ様に、水の浸入を空気の圧力によって防ぐ原理を応用したものです。
このコップがコンクリート(鋼製の場合もあります)でできた大きな構造物で、その中にコンプレッサーでつくった高圧空気を送り込みながら地中にその構造物を沈めていく工法です。
- 準備
- 計画予定地をしっかり整形、転圧します。
- 1ステップ
- 整地後、躯体の外周位置に刃口と呼ばれる鋼製の金物を据え付け、下部に気密な作業室を設けた躯体を構築します。並行して圧縮空気を送る設備を設置します。
- 2ステップ
- 1リフトの構築が完了したら、沈下用設備を設置(艤装)し、作業室内でバックホウを組み立て掘削を開始します。掘削土はマテリアルロック(排土用の孔と考えてください)を通して地上に排土します。
- 繰り返し
- 1リフト分の沈下が完了したら沈下用設備を解体(艤装解体)し、次のリフトの構築を行います。構築後、再び沈下用設備の設置(艤装組み立て)を行い掘削・沈下を行います。
- 最終沈下
- 所定の深さまで躯体が沈下したら、作業室内(函内)の設備を撤去し、作業室内をコンクリートで充填します。養生後、沈下用設備、配管類を撤去します。
- 完了
- 最後にシャフト孔(マンロックとマテリアルロック)にコンクリートを充填してケーソン工程は完了です。
- 送気設備
- コンプレッサー、レシーバータンク(空気槽)、アフタークーラー、エア・クリーナー(空気清浄機)、送気本管・送気管、マースコントローラー、マンロック
・マンシャフト、マテリアルロック・マテリアルシャフト 他
- 掘削・排土設備
- 函内バックホウ、アースバケット、クレーン、キャリアー
- 安全衛生設備
- ホスピタルロック(再圧室)、高圧室内用酸素ボンベ
- 電力・通信設備
- 一般用電気受電設備(キュービクル)、函内インターホン・カメラ線
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