AN1.人はマンロック、物や土はマテリアルロックを使用します。マテリアルロックで説明します。
【アニメーション】
・マテリアルロックには上扉と下扉の2枚があり、上扉の中心にはワイヤーを通す孔が開いています。
・最初は両方閉まっています。
・土を出すためバケツを入れるためにまず上扉を開けます。
・ロック内(上扉と下扉の間の空間)にバケツを入れて上扉を閉めます。
このときロック内は大気圧で、バケツはワイヤーロープで吊っています。
・次にロック内にゆっくり高圧の空気を入れて函内圧に合わせます。
これでロック内は大気圧から函内圧(高気圧)に加圧されます。
・ロック内が函内圧(高気圧)と同じになったら、下扉を開けバケツを下ろします。
・バケツに土が入ったらロックまで引き上げ、下扉を閉めます。
・ロック内の高気圧を消音器を通してゆっくり外に逃がします。
これでロック内は函内圧(高気圧)から大気圧に減圧されます。
・ロック内が大気圧になったら上扉を開けてバケツを外に出して土を捨てます。
この工程を何百回、何千回も繰り返して掘った土を外に出します。
マンロックも同じ要領でマンロックの横と下の扉を交互に開け閉めすることで圧力差のある場所への出入りをします。
−−パナマ運河など、海面水位差を2枚の扉間によって克服しているのと同じ考えです。−−
・丸十工業では、マンロックとマテリアルロックをそれぞれ40基ほど所有しています。
AN2.函内圧力で変わります。目安として、1MPa(水深約10mの圧力)では作業時間が約4時間くらいですが、減圧に約0.5時間ほどかかります。
・丸十工業では、安全な減圧表(タイムテーブル)を使用して減圧症にならないように減圧時間を決めています。
AN3.当社では、最大50.5mまでの実績があります。このときは、3MPa以上は人体への影響を減らすためヘリウム混合ガスを使用して作業を行いました。ただし 安全第一に作業員は、遠隔操作の無人掘削機のメンテナンスや解体作業時などに限定し、極力函内作業を減らしました。現在、世界最大級の深さ71mを施工中です。
AN4.HPの「ニューマチックケーソン」ページの「施工概要」を詳しく説明したガイダンスブックを用意しています。丸十工業本社 梶野(かじの)、渡邉(わたなべ)までお問い合わせください。
AS1.シールド工法は、掘進機のジャッキで掘り進みます。土留(セグメント)はジャッキで押し出した分を組み立てながら進んでいきます。反力はセグメントになります。
−−尺取りをイメージしてください?−−
推進工法は、立坑内にセットした管を立坑内のジャッキで押しながら前に堀り進みます。反力は立坑の背面です。
−−ところてんを次々に押し出すようなイメージです?−−
AS2.デュアルシールドは、最初(堀り始め)は推進工法で掘進し、推進では厳しい曲線に達したら推進管を反力にして掘削機のジャッキで掘り進みます。ここからの土留めはセグメントになります。
−−詳細は、「(株)福田組・デュアルシールド工法協会」を参照してください−−
AS3.発進から到達の間に中間立坑がありましたので、発進から中間立坑までは推進工法とシールド工法、中間立坑から到達立坑までは推進工法で施工しました。中間立坑では掘進機を架台の上を通過させ、通過後、立坑分のセグメントを解体してジャッキを設置しました。このことで同じ掘進機が連続して利用できた事例です。通常、シールド工法で可能な急曲線の施工は、鋼製セグメントです。急曲線の後、直線が続く場合、二次覆工の施工延長が長くなります。そこで、この場合、中間立坑から先が直線(緩い曲線)であるため推進工法で施工した方がメリットがありました。
AS4.当社では
・シールドの最長:7500m φ2000mm
・推進最大延長:865.1m φ2600mm
です。実績表をご参考にしてください。